先週は芦屋の風文庫さんへ、小説『とりつくしま』の読書会へ。『とりつくしま』は東直子さんによる短篇小説集。自分が亡くなった後、この世界に未練があれば大事に思う人の周りのものに「とりつき」、その人を見守ることができる、という内容。この小説は映画化されているのだが、ワタクシは映画を見ていなかったので、色々と話が聴けたのは貴重だった。小説では冒頭に置かれている「ロージン」が、映画では最後に配置されていたらしい。個人的に一番感銘を受けたのが、この「ロージン」という話だった。最初に持ってきたということは、東さんのなかでも大きな意味を持つ話じゃないのかしらん。それを映画で最後に持ってくるというのは、なかなか勇気の要ることだったと思うんだけど…。でも映像としてはきれいかな、というのは想像できた。
話題がどうつながっていったのかあまり覚えていないんだけど、小泉今日子の話やユーミンの話も出た。後は印象に残った話についてや、自分がとりつきたいものはあるかどうかなど。ワタクシは連れ合いも子どももいませんけど、お連れ合いや子どもがいる方も「とりつきたいものはない」とおっしゃっていたのが印象に残った。後から考えると、そのあたりをもう少し聞いてみたかった気もする(個人的な話なので、聞きにくかった部分もありますけど)。
しかしまあ、小説の読書会に参加するたびに、自分は根っからの小説読みではないことを痛感するよな…。