群青ノート

日常の備忘録、あるいは私的雑記帳

2012-08-01から1ヶ月間の記事一覧

根っこのところでの信頼感

前職場で一緒だったO君には、はじめは「とっつきにくそうだな」という印象を受けたんだけど、でも、彼の仕事ぶりや周りの人とのコミュニケーションのあり方に接していくなかで、僕はそのひとまわりぐらい年下の後輩の、きわめてすぐれたバランス感覚を目の…

早稲田ジェラシー

もう大学を卒業して十年以上がたっていて、大学教育とはまったく関係のない立ち位置で生きている僕なんだけど、早稲田大学に対する思い入れというのはいまだに強く残っているようである。早稲田出身の人に会うと、羨望で身が焦げそうになる。 これが慶応出身…

二十歳の夏の夜のプール

もう時効だから書いてもいいと思う。 大学生のころ、地元の中学のプールで泳いでいたことがある。夜中にひっそりと誰もいないプールに忍び込んで、密かな泳ぎを満喫するのである。 夏の夜の中学校の空気は、肌にへばりつくようにねっとりとしているんだけど…

カメを飼うということ

ニホンイシガメを飼っている。名前を檸檬という。子亀のころは、肌も甲羅もそれこそ檸檬色だった。飼い始めて5年ほどたった今では、体長10センチを超えている。 カメというのは、飼いごたえがあるのかないのか、いまいち手ごたえとしてつかみにくいものがあ…

大きな物語の解体

僕は、本の装画なり喫茶店の掛け絵なりで気に入った絵に出遭うと、その画家をついインターネットで調べたり、店の人に訊ねたりしてしまう。それほど詳しいわけじゃないけど、自分なりに好みの絵というものはある。 佐々木美穂は、石田千の本の挿し絵で知った…