群青ノート

日常の備忘録、あるいは私的雑記帳

「清宮質文 -限りなく深い澄んだ空気」

 大山崎山荘美術館の、「清宮質文 -限りなく深い澄んだ空気」展に行ってきました。

 

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 清宮質文は1917年生まれの画家。東京美術学校で油彩画を学び、1953年ころから画業に専念するようになる。本展は関西で初めて、清宮の画業の全貌を紹介する機会とのことである。「詩情」と紹介されることの多い清宮の作品だが、よくこんな感性を抱えたまま大人になれたよなあ…と思わざるをえなかった。ウィキペディアによると清宮は、「外の限界を拡げることは不可能ですが、内面の世界を拡げることは無限に可能です」と述べている。この人の裡には、どれだけ茫洋たる精神世界が広がっていたのだろう。だが、これが木版画なのかと思えるような風合いの作品もあり、やはり精神性だけではない、表現する技術力に裏打ちされていたのだろうな。