群青ノート

日常の備忘録、あるいは私的雑記帳

「設立30周年記念 こぶし志縁展」へ。

 先日は、三ノ宮のギャラリー島田へ「設立30周年記念 こぶし志縁展」へ。「神戸文化支援基金」(愛称、こぶし基金)の設立30周年を記念するもので、地上階が受賞者の方々の作品の展示、地下階が受賞者の紹介になっていました。
 展示を見ながら文化に関して考えていたんですけど……まちに文化が根付くということは、今の時代は特に難しいように思います。時間もかかりますし。豊岡は「演劇のまち」を掲げていたものの、その市長は敗れてしまいました。私自身は美を生み出すことは出来ませんけど、たとえばプランターで野菜を育てていると、ふとその行為に参加できたような感覚を覚えることがあるのですよね。文化や芸術って何も特別なものじゃなくて、日常と地続きのもののように思うのです。神戸には文化的な風土がもともとあるのかもしれませんが、今回の受賞者の方の言葉にあったように、神戸が文化的かどうかということに関しては、私のような外部の人間には見えない一面もまたあるのかもしれません。でもやっぱり、市民が文化、芸術を直接支援できるこのような仕組みが神戸で30年続いているというのは素晴らしいことだと思います。一人の女性の貯金が基金になるまでには、多くの方の尽力があったと思うので。
 ところで、地上階では欲しくなるような絵がわりと求めやすい値で出ていました。もしこのギャラリーで、もう一枚絵を買えるとしたら、やっぱりあの作家さんの絵かな。

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