群青ノート

日常の備忘録、あるいは私的雑記帳

もう1か国語

 毎年ある時期になると、もう1か国語勉強してみたいなと、ふと思う。フランス語か韓国語はどうだろう、と思う。フランス語に関しては教本も買った。だけど続かない。どうも自分が、将来フランス語圏の国に行くところを想像できないのだ。韓国に関しては、食文化は好きだ。でも韓流ドラマをよく見るわけでもないし、Kポップを聴くわけでもない。そして、私は知っている。もし韓国語を習いに行って、いち早く韓国語を吸収してしまうのは、そういった韓流ドラマやKポップに関心を持っている人たちなのだと。要するに、私には学びたい言葉の裏にある文化への興味が欠けているのである。
 英語に関しては、学生時代好きだったし得意だった。日本語とは異なる言語の仕組みを理解するのは面白かったし、学校のアメリカ人教師と覚えたばかりの単語や文法を使って会話を試みるのは楽しかった。あれは日本とは異なる文化に接触する初めての機会であり、知的行為だったのだ。でも40代に入ったけど、いまだに会話はできないし、読むのも辞書がないとおぼつかない。一つの言語に習熟するには、時間がかかる。はじめは興味本位で手をつけても、続けるには忍耐力が必要だし、ついた力を維持するのにも日々の積み重ねが欠かせない。文法をやり、単語をおぼえ、たくさんの文章を読まないと言葉は身につかない。そして、英語で経験した積み重ねをフランス語なり韓国語なりで繰り返すには、情熱と興味が不足しているのである。でも、なぜかどうしても、あと1か国語やってみたいなと思うのは、この世界が英語一色に染められていくことに拒否感を感じるからなのだろうな。 

ゼロから始めるフランス語―文法中心

ゼロから始めるフランス語―文法中心