群青ノート

日常の備忘録、あるいは私的雑記帳

縛りに縛られる

 以前に書いた「縛り」の続き。僕はよく"縛り"をかけることによって自分の行動を制限し、自由でありすぎることから逃れようとすることがある。これによって自分の行動をある程度コントロールできることもあるんだけれど、逆に"縛り"に振り回されてしまうこともある。例えば僕はよく図書館で本を借りるが、決まって借りる本の合計が"8"冊になるようにしている。これは8冊以上だと多くて読めないということもあるし、また、8という数字は縁起がいいため験を担いでいるということもある。ところが最近は、ちまちまと文庫本を自腹を切って買うようになったため、家の本棚にはかなりの積読本がたまってきた。それらを読んでいかなくてはならないうえに、2週間で図書館で借りた本を8冊読まなくてはならないとなると、かなりの負担になる。というか、そんなの読めない。こうなると新しく借りる本の選び方が変になってきて、この本ならとりあえず置いておいても邪魔にならないだろうとか、これなら読む気をそそられないだろうなどと、読まないことが前提になってくる。これは"縛り"が裏目に出ている典型的な例であって、それでも僕はそこから逃れることはできず、2週間に一度、合計8冊になるように、図書館で本を借り続けるのである。