読了した「青春と変態」が面白かった。
妙な動機から覗きを犯す高校生の話なんだけれど、本書の著者である会田誠、エロいことを書かせたらこれほど気持ち悪くなる人もちょっといない。よくこれほど事細かに描写できるなあと感心するのと同時に、"なんて気持ち悪いんだ"と笑いが止まらなかったw。単行本版の表紙は陰毛になっているのである。ちぎって捨てるかのようなラストも秀逸だった。下ネタに抵抗がない人は、興味があったら読んでみてください。本作に関しては、著者がもともと現代アートの人だからか、文学という範疇に収まりきらない面白さがあった。それは一種の「異種格闘技」的な面白さかもしれないんだけれど、でも確かにこの作品はありふれた小説よりもずっと得体の知れない力を持っているんだよな。