群青ノート

日常の備忘録、あるいは私的雑記帳

「文・堺雅人2 すこやかな日々」

 堺雅人さんの「文・堺雅人2 すこやかな日々」を読みました。俳優・堺雅人さんによるエッセイ集です。
 一冊目のエッセイ集「文・堺雅人」では、堺さんの心の機微や動きが、丁寧に、ありありとかたちにされていました。二冊目の本書においてたびたび出てきたのは、豊富な歴史の知識をベースに、堺さんの想像が自由闊達に駆けめぐるシーンであって、そこから感じるのは、まるで大鳥の背に乗ってどこまでも飛んで行くときの、身を委ねる興奮に似ている気がします。
 堺さんの文章はいいなあと思います。どういう文章がいいと感じるのかは人によって違うのだと思いますが、僕が感じるのは、堺さんは、心のなかでモワモワとしているかたちのないものを、言葉というかたちあるもので、じつに的確に表現されるなあということです。

文・堺雅人2 すこやかな日々

文・堺雅人2 すこやかな日々