最近、酒を控えている。酒を控えてどうなったかというと、お腹をくださなくなった。やはり原因は酒だったのである。
思えば30代はよく飲んだ。家で飲み、酒席で飲んだ。道ばたで飲み、桜の木の下で飲み、京橋のトイレで飲み、西宮や三宮の公園で飲んだ。飲み会の前に気持ちを高揚させるために缶チューハイを飲んだ。名古屋へ旅行に行ったときは、行きの新幹線でビールを飲み、着いたらコンビニで缶ビールを買って歩きながら飲み、鰻屋に入って生中を飲んだ。となり町のリカーストアで平日にジョニーウォーカーを買ってその場で開けて飲んだ。ほぼアル中である。
飲めば飲むほど強くなるから、ますます楽しくなって飲酒に拍車がかかるという、ドツボにハマっていた。飲んでいるときは、もう酒がないと生きていけないのである。だが一度やめると、なくても大して気にならなくなる。ちょっと人生がさみしくなったような気がしないでもないが、昨年に健康面での大切さを痛感したから、今は、たまの酒席でハメを外さない程度に楽しめればいいかなと思う。
そういえば、先日読んだ町田康の「しらふで生きる」。何の話してるねんと思わせつつ、ちゃんと断酒のエッセイになっていて、これは面白かったな。