群青ノート

日常の備忘録、あるいは私的雑記帳

「あなたを選んでくれるもの」

 ミランダ・ジュライの、「あなたを選んでくれるもの」を読む。
 筆者は仕事に行き詰まり、ペニーセイバーというフリーペーパーで物を売る広告を出している人にインタビューを試みる。
 インターネットは(うんざりすることに)今やインフラ化している感もあり、そこからはみ出ているようなこの本に出てくる人たちはいびつでありながら、とても人間臭い。オタマジャクシを育てて売っている学生、大量の生き物を家で飼っている人、他人の家族写真を集めている人…。読んでいて生の人間に触れる感じがゴツゴツとした。都築響一さんの本に通じるような面白さがあった。