群青ノート

日常の備忘録、あるいは私的雑記帳

檸檬におやつをあげる

 飼っているイシガメの檸檬には、合成飼料の餌をあげたあと、アボガドとかトマトとかベーコンとか、何かしら喜んでくれたらいいなと思える"おやつ"をあげるようにしているんですが、檸檬もそれはわかっているらしく、僕が合成飼料をあげておやつをとりにその場をはなれると、狂ったように手足をドタバタさせておねだりするのです。僕はレンガの陸場のはじにそっとおやつを置いて、その場を離れて部屋のなかからそっと見守るのですが、檸檬はまだ手足をドタバタさせていて、十秒くらいしてからやっと気づき、こんなにイシガメが速く動けるとは世間では認識されていないんじゃないかと思えるくらいのスピードでさらっていきます。僕はカーテンのかげでそれを見ながら、にやりとほくそ笑みます。無我夢中でおねだりしていた檸檬が、おやつに気づき、美味しそうに食べるのを見るのは本当に痛快です。