群青ノート

日常の備忘録、あるいは私的雑記帳

京都で塩田さん

 たまたま京都に行ったら、京都文化博物館で塩田千春さんの作品を展示していた。
f:id:pennypocket:20180128134546j:plain
 私は何年か前に、様々な人の靴を赤い糸でつないだ塩田さんの作品を国立国際美術館で見て、いたく感銘したのである。そのときの自分の中の気持ちを言葉にすれば、「人はそれぞれ自分の人生(旅)を生きているようでいて、それらは(直接的であれ間接的であれ)つながっているのだ」というようなことである。靴が好きなことも感銘した一因だった。今回の作品は、病院の隔離病棟を思わせるベッドから生えるように一面に白い糸が張り巡らされており、それは靴の作品のようなつながりというよりは病的なものを想起させたが、京都文化博物館のホール一面の糸は侵食してくるような迫力があった。