群青ノート

日常の備忘録、あるいは私的雑記帳

「恋は雨上がりのように」

 映画「恋は雨上がりのように」を見る。女子高生のあきらは優秀な陸上選手だが、アキレス腱の怪我でキャリアを絶たれてしまう。ファミレスでアルバイトを始めたあきらは、バツイチ店長の近藤に恋心を抱くのである。45歳の近藤は、女子高生のあきらの思いを受け止めるでもなく、拒絶するでもなく、保留にしたままでそっと彼女の背中を押す。友人関係について示唆したり、それとなく陸上に戻るようほのめかしたり。雨にうたれている年の離れた異性をそっと傘に入れてあげられるような近藤は、どれほどさえないと言われようと、やっぱりいい奴なのである。そして一方の近藤も、小説家になる夢を捨てきれずにいたのだが、あきらを通じて自分を見つめ直していく。2人は互いを通じて、徐々に前に進んでいくのである。あきらの疾走シーンは若さにあふれていたし、ラストも切なく清々しかった。そしてやっぱり、大泉洋が好演だったよなあ。

鈴木瑛美子×亀田誠治「フロントメモリー」映画「恋は雨上がりのように」主題歌