群青ノート

日常の備忘録、あるいは私的雑記帳

「石井一男展」「須飼秀和展」

 昨日は三ノ宮のギャラリー島田へ、「石井一男展」と「須飼秀和展」を見に。この時期恒例の個展。
 このギャラリーでもう一枚絵を求めるなら、笹田敬子先生の作品も捨てがたいけど、やはり石井一男先生の絵が欲しい。石井先生の絵はイコン画が有名だけど、年々少しずつ変化が見られ、今年は多色使いの女神、宇宙の中の仏のような女神、燃え立つような女神もあった。常に新しい境地を模索しているような姿勢が垣間見えて、背筋が伸びる思いがする。先生の絵は花も良いのだけど、でも、もし自分の家に飾るなら、花よりやっぱりイコン画かな。どのイコン画がいいだろう、あっちのイコン画は意欲的な作風だけど、飾るならこっちの方が落ち着くかも……などと、買うことをシミュレーションしながら見ると、またいつもとは違った見方が出来て面白かったです。一つ残念なのは、石井先生の絵を今買うにはとてもじゃないけど私に余裕がないということでして…。これはやっぱりあれだな、先生は50歳手前でデビューするまで、そしてデビューしてからも黙々と絵を描いて今のご自分をお作りになったのだから、その作品を買う者にもそれ相応のものが必要とされるということでしょう(そんなことを言っていたら人生が終わってしまう気もしますけど…)。年の瀬を前に、このギャラリーの空間でお二方の絵を堪能でき、良い時間を持てました。