群青ノート

日常の備忘録、あるいは私的雑記帳

NHK ニッポン戦後サブカルチャー史

NHK ニッポン戦後サブカルチャー史』読了。先日サブカルの話になったんだけど、モゴモゴ……みたいなことしか言えなかったので読んでみた。本書では上位文化に対する下位文化のサブカルチャーとして、紀ノ国屋、ピーコック、ホール・アース・カタログ、セゾン文化、WAVE、中央線、YMO、はっぴいえんどMac、ウェブ文化などが、筆者の回想とともに述べられる。

問いを投げかけても、今はむしろ、「アニメが好き」と言われてしまいますから……。なにせサブカルチャーというとアニメの話になりますからね。それをもう少し幅広い話にしたい。サブカルチャーとはもっと広がりのあるものだった、と。「サブカルチャー」ではなく、いわゆる「サブカル」という言葉は一九九一年に生まれたといわれています。用語はまちまちですし、それぞれが何を指し示しているかと言われるとはなはだ心もとありません。しかし、時代を追って、その対象は変わっていきますし、人によって定義が違うのだということは明確にしておく必要があります。

 私のかろうじてのサブカル体験を思い起こすなら、それは、学生時代に扇町ミュージアムスクエアやパラダイスシネマに足を運び、ラース・フォン・トリアーみたいな監督が作った映画を見ることだったのかな。後はヴィレッジヴァンガード都築響一の写真集を買うとかもか? 今、サブカルってどこにあるのかしらん…。アニメやアイドルということになるのかもしれないけど、(当時直接触れてはいなかったが)サブカルというとどうしても雑誌のオリーブや岡崎京子とかの印象が強いから、普通にアニメをサブカルと呼ぶことにどうしても違和感を覚えてしまうのだよなあ…。まだニコニコ動画ぐらいなら分かるんですけどね…。そもそも私が古くて、サブカルに疎いだけの話なのかもしれないけど、同時に、誰も彼もがYouTuberになれるのを見ていると、やっぱりもうサブカルっていう時代でもないのかもなあ、とも思う。