群青ノート

日常の備忘録、あるいは私的雑記帳

プラトー現象

 最近は訳すことに伸び悩んでいて、いかんなあと思う。ひたすら訳したり、調べものをしたり、ディクテーションをしたり、リーディングをしたり、単語を覚えたり、本を読んだり文章を書いたりと、日常的に訳すことに向かい合っているつもりなのだけど、ほかの人の訳文と比べると自分はまだまだだなあと痛感する。
 荻原魚雷さんがこのようなことを書かれている。

 何かをはじめたばかりのことは、やればやるほど、新しい技術が身についたり、記録が伸びたりする。ところが半年か一年くらい経つと、練習や勉強の時間に比例して、上達の手ごたえをかんじることができなくなってくる。
 心理学用語では、そうした停滞期のことをプラトー現象(高原現象)という。 

 プロのスポーツ選手でも、別の競技をやることで、上達の手ごたえを味わい、プラトー現象から抜け出せることがあるそうだ。行き詰まったら、未知のジャンルに手を出す。初心者の立場から、一からいろいろ吸収する喜びを味わうのは、理に適った行動なのである。

 今の私は、訳すことに関して典型的なプラトー現象にある。
 昔、西武ライオンズ松井稼頭央選手が自主トレ中(キャンプ中?)にテニスをやっていて、当時私は何をやっているのかしらんと思ったのだけど、当然のことながら何かしらの意図があったのだろうな。
 フランス語を学習するのは英語の理解を深めるのによさそうだけど、40代になるとゼロから何かを始めるのが億劫になるのだよなあ…。訳すことや、読むこと書くことを続ける以外にないとは思うのだが、もっと深めたり工夫したりが必要である。訳すことにおいて上達するいい方法があれば教えてほしいけど、こればかりは自分で何とかするより仕方がない。 

書生の処世

書生の処世

  • 作者:荻原 魚雷
  • 発売日: 2015/06/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)