群青ノート

日常の備忘録、あるいは私的雑記帳

悲しき雨音

 今日も梅雨らしく雨が降っています。梅雨にしては不安になるほど晴れの日が続いていたので、少しほっとしています。
 こういう日には、The Cascades原曲の"Rhythm of the Rain"が、自然に頭のなかに流れます。雨のなか傘をさして歩いていると、本当に口ずさんでしまうこともあります。初めてこの曲を知ったのは、サザンオールスターズのメンバー、関口和之さんのアルバム、"UKULELE CALENDER"に入っているカバー曲の"Rhythm of the Rain"(邦題「悲しき雨音」)を聴いたときです。
 学生のころ、僕はサザンオールスターズの、なかでもメンバーの関口和之さんの大ファンで、その発端はサザンのアルバム"バラッド '77〜'82"のジャケットに載っていたベースを弾く関口さんを見て、自分が大人になったらこういうふうな大人になってみたいと思わされるような、理想のダンディズムのようなものを感じたからなのですが、後になって、関口さんはダンディというより、"ムクちゃん"というあだ名があるほど口数が少なくもの静かなのを知ってちょっとがっかりはしたものの、小説やエッセイを執筆されていたり、映画化もされた「おれたち、ザ・コミットメンツ」の翻訳を手がけられていたり、ウクレレのソロアルバムを出されていたりと、まるで、口数の多さと、自分のやりたいことがどれだけできるかに関係なんてないんだよ、と言いたいかのように精力的に活動されているのを知って、最初に思い描いていたのとはべつの魅力に惹かれたのです。
 The Cascadesの"Rhythm of the Rain"はセンチメンタルなムードがあるので、僕は原曲よりも、関口さんのアルバムに入っているちょっと可愛らしいカバー曲のほうが好きです。口ずさむときも、頭のなかで流れているのは関口ヴァージョンの「悲しき雨音」です。

こちらで試聴できます。

UKULELE CALENDAR

UKULELE CALENDAR